【テーマ】実務経験がない・経験年数が浅い施工者がやりがちな行動の共有と対策

担当:工事部 中村聖
実施日:2022年3月25日

4月1日、我社に2名の新入社員が入ります。が、2名共新卒者の為に実務経験がありません。
そこで今回の安全協議会では、私自身の体験・経験を元に[🔰素人がやりがちな行動]を事例にあげながら、『怪我をしない』・『怪我をさせない』の実現に向け、全員で議論し対策を考えました。

1.建設業における労働災害の発生状況について

建災防のホームページによりますと、建設業における労働災害の発生数は、
● 死傷者:平成22年 21,465名 ➝(10年)➝ 令和2年 14,977名 (69.7%)
● 死亡者:平成22年 371名 ➝(10年)➝ 令和2年 258名 (69.5%)
と、大きく減少していることがわかりますが、労働災害が無くなることはありません。

2.ヒューマンエラーについて

労働災害の多くは、ヒューマンエラーが原因とされています。
ヒューマンエラーとは、人為的過誤や失敗のことです。

ヒューマンエラーが起こる要因として、
経験不足、危険軽視、不注意、連絡不足、省略行動、パニック、錯覚、疲労、中高年の機能低下、単調作業による意識低下などがあげられます。

未経験者には、この[経験不足によるヒューマンエラー]を中心に指導していく必要があります。

ただ、実務経験のない未経験者の特性として、
何が危険か・何が安全かが分からない。
ということが言えるのではないでしょうか。これでは、危険を予知することが出来ません
経験年数の浅い施工者さんにも同様のことが言えます。

従ってベテランの施工者や安全担当者は、安全に関するノウハウを丁寧に根気強く伝承していく必要があります。
また、会社や現場・元請と専門工事業者で意識の統一も必要になってくるのかと思います。

3.自身の体験・経験から学んだこと

私は半年間ほど、未経験者の方と仕事を共にしました。
仮説と検証を繰り返しながら、そこで得た気づきや学びから安全作業ポイントを3つにまとめ、共有しました。

① 作業前にしっかりと説明を行い、危険ポイントの共有をすること。
→何が危険なのか説明することで危険と認識してもらい、危険ポイントの共有を行う事で自分では気付けない・見落としていたことにまで目が行くようになる。

② 分かりやすい合図や大きな声で合図の徹底を行うこと。
→相手がいる場合、意思の疎通が重要になってくる。曖昧や中途半端では意思の疎通は不可能である。互いに共通の認識を持つ必要がある。

③ 口酸っぱく言い続けること。
→相手の為自分の為言い続ける。『安全に近道なし』 一朝一夕に構築できるものではなく、日頃の地道な安全活動の積み重ねが不可欠です。

上記、3点が大切になると考えています。

4.まとめ

『怪我をしない』『怪我をさせない』
その為に社員一同寄って集って新入社員に安全に関するノウハウを伝えていきます。

現場において至らない点があるかもしれません。
その際はご指導・アドバイスをよろしくお願い致します。

では明日からもご安全に。

工事部 中村聖