【テーマ】リスクアセスメントを見直す
担当:工事部 目黒秀一
実施日:2024年10月25日(金) ※10月度協議会
毎日、現場で職長が記入するリスクアセスメントを用いた危険予知活動表ですが、
本来の機能を果たしているのか?
事故が起きた時に、責任を回避するための証拠を作らされているだけなのかも?
と思うこともありますが、せっかくの機会ですので、今一度、リスクアセスメントを見直してみましょう。
【1】「安全」とは何か?
安全の定義は、実は国際的に決まっている。
「安全」とは、
受け入れ不可能なリスクがないこと(ISO/IEC GUIDE51)
裏を返せば、我々は、
受け入れ可能なリスクを含んだ上で「安全」と言っている
ということです。
【2】「リスク」とは何か?
「リスク」=「危険」 ではない。
「危険」を表す英語は5つもある!
・Dander(危険状態)
・Risk(不利益を被る危険)
・Hazard(危険源)
・Crisis(大きな危険)
・Peril(大きな危険)
「リスク」とは、
危害の発生確立と危害のひどさの組み合わせ(ISO/IEC GUIDE51)
と定義されています。
あえて訳すなら、
リスクとは「危険度合い」に近い意味合いではないか。
【3】災害にもシナリオがある
「危険源」と「人」が接触して「危険状態」になり「危険事象」が発生する。
そこで「回避」できれば、ヒヤリハットとなるが、「回避」に失敗すると「危害」になる。
というようなシナリオが構成される。
「発生確率」と「ひどさ」を組み合わせてアセスメント(調査)する
「危険探し」から「リスクの確認」へ思想の転換をする
「リスクの確認」ができたら、
「危険源」を小さくする
「危険状態」にならないように 具体的な対策を行って
「危険事象」の発生確率を下げる。
【具体的な対策】
① 本質安全化(ハード対策)
② 安全防護策(ハード対策)
③ 管理的対策(ソフト対策)
④ 個人用保護具(ソフト対策)
①~④の順番で対策を行う
最後に、
ただ漫然とKYシートに書き込むのではなく、
より安全に効率よく作業を進められるように、目的意識をもって取り組んでみましょう。
ご安全に!
工事部:目黒秀一